エッセイ

2017年01月31日

通常国会が開会ーーまっすぐに国民の声とどける(民報2017年1月)

 1月20日、通常国会が開会しました。冒頭、安倍首相の施政方針演説と各党代表質問がおこなわれましたが、安倍首相が演説でも答弁でもひたすら力を込めるのは民進党などへの攻撃です。自分たちの都合のよい数字を並べ、〝お前らにはできなかったことを俺たちはやったんだ、お前らのときよりいい数字がでている〟などと繰り返し、自民党議員らもめいっぱいの拍手と声援でこたえる…。参議院の自民党幹事長はといえば、代表質問で延々と安倍首相の持ち上げをやりました。「この人が戦争する国をめざしているように見えますか」「私の話をていねいに聞いてくれる人」などと。自分たちの政策がまともに語れず、同時に野党共闘、国民のたたかいの広がりへの脅威、あせる姿に他なりません。

 先日の衆議院予算委員会のときのことです。同僚の宮本徹議員が質問にたち、私はその隣でパネルを出す役でした。宮本徹議員が安倍首相に「私は『老人と病人は早く死ねと政府はいっているのか』という声をたくさん聞く。あなたにはそういう声が聞こえないのか」と問うたのに対して、首相は「私はまったく聞いたことがありません」とこたえました。そして与党議員席にむかって「みなさん、聞いたことありますか」と述べ、「ない、ない」と自民党議員らがこたえます。

 驚くとともに納得もしました。だからこんなひどい政治が平気でおこなえるんだと。この間、社会保障費の「自然増」は削りに削って3兆3千億円、他方で大企業を中心にした法人税減税は4兆円。誰が誰のために政治をやっているのか、よくわかる一幕でした。

 一方、野党席からは宮本議員の鋭い追及に「そうだ!」「おかしいぞ!」などの声が次々あがり、委員長席に詰め寄る場面も。国会内での共闘も引き続き力強く発展中です。私も、まっすぐ国民の声を届ける論戦に全力でがんばります。