エッセイ

2020年12月15日

中国5県全107自治体の訪問達成   (民報2020年12月号)

「中国地方のどんな小さな声も聞き逃さない」「中国地方の隅々に日本共産党の風を起こす」――議席を失って3年、捲土重来を期して、中国山地の奥深くから日本海に浮かぶ離島まで中国5県全土を駆け、この11月で中国地方全107自治体すべてに足を運ぶことができました。

中山間地の小さな自治体の首長さんたちに会ってきました。人口1400人の岡山県最東端の村、西粟倉村の村長は「地球の持続化のためにこの村で何ができるか、何をすべきかを考えてきた」と述べ、山を守り生かす「100年の森構想」にとりくんでいます。「日本の国土の7割をしめる森林のための予算が国家予算全体の1%もない。1ケタ足りないじゃないか」と語気を強めておられました。

島根県の最西端、吉賀町では町営の小水力発電所の活用で450世帯分の電力と毎年6000万円の利益をあげ、それを財源に子育て支援策「3つのゼロ」(①子ども医療費18歳まで②保育料③給食費)を実現させたそうです。さらに町長は「町職員はこれからの時代、増やさねばならないと考えている」とも。その発想と決断にたいへん感動しました。

農林漁業や福祉に力を入れ、内需、地産地消に徹底してこだわる姿勢。これらの自治体の共通する努力は、この間の自民党政治、特に安倍・菅政権が切り捨ててきたこと、光を当ててこなかったことばかりです。同時に、私たち日本共産党のコロナ危機を乗り越え希望ある政治への「7つの提案」そのものでもあるのです。「保守」と言われる首長さんたちともたいへん響きあい、熱い期待の声がどこでも寄せられました。中国地方は日本共産党の躍進を切望しています。

107番目、最後の吉賀町に行った日の夜、妻がケーキ(モンブラン)に「おめでとう!」と記した旗を立てて出迎えてくれました。隣で高2の息子も一言。「そんなことやった人なんて普通に見渡してもそういないんじゃない。キモいわー」。「すごい」の最上級のほめ言葉です、たぶん。