エッセイ

2024年04月24日

赤旗日刊紙西日本のページ4月24日「水曜随想」  =子どもの声に耳傾けて=

先日、三次市での街頭宣伝中、中学生3人組が話を聞いてくれました。お礼に行き、「今の世の中や大人に一言いいたいということがありますか?」と聞くと、みんな口をそろえて「物価が高い、お小遣いが少ない」と。「まったく同じ思いです。消費税をさげて、お母さんお父さんのお給料が増えるようにがんばります!」と話し、15分くらい語りあいました。
 「こどもまんなか」とは政府・こども家庭庁のスローガン。しかし、ならば政府は、そして政治や社会は本当に子どもたちを一人の主権者として、それにふさわしくとらえ、その声に耳を傾けているのでしょうか。
 現在、国会で審議中の離婚後「共同親権」を導入する民法改定案。私たちは反対の立場ですが、その理由の一つはいまだに「親権」という言葉がそのまま残されていること、さらに子どもの意見表明権が明記されていないことなどが問題だと考えています。離婚に伴う環境変化は、子どもの人生にとって一大事であり、子どもの思いを聞くことは当然になにより優先されねばなりません。
 また、日本維新の会の馬場代表が現在たたかわれている衆院補欠選挙の応援演説の中で、「もう子どもがね、おなかが痛いから、頭が重いから学校に行きたくない。そういうことを常日ごろしているのは立憲民主党」と述べたそうです。子どもたちの腹痛や頭痛の背景にある胸がさけるような苦しみを理解しようともせず、むしろ子どもへの蔑みすらにじみ出ているこの発言は、公党の代表としてあるまじき暴言であり、本当に許せません。
 いま、中国地方を駆けめぐりながら、真ん中世代の皆さんと語りあいつながりあう「希望届ける☆春風キャラバン」を実施中。働き方のこと、子育てのこと、平和やジェンダーのことなどこの世代ならではの思いをしっかり伺いながら、同時に子どもたちに直接触れあう機会も多く、今こそその声に耳を澄まし、子どもたちの代弁者にもなりたい、ならねばと決意しています。