エッセイ

2024年06月28日

学費値上げ止めたい 【民報2024年6月30日】

広島大学が授業料値上げの検討を発表しました。今でさえ高い学費のもとで学生たちは食費を削り、深夜バイトで健康や学ぶ時間が奪われており、子育て世代も重い負担に苦しめられ、シニア世代も老後の蓄えを学費の足しにと想定外の孫支援をしなければならないという状況。「値下げこそ必要な時に値上げとは何事か」と驚いてその報道にふれました。

学生たちはどう感じているのかを知るために先日、広島大学の門前でシール投票アンケートを行いました。「学費値上げに賛成ですか、反対ですか」との問いに対して、多くの学生が「値上げは困る」と「反対」にシールを貼っていく一方で、悩む学生の姿もちらほら。思いを聞くと「学生の立場からすると反対だけど、電気代などがすごくかかっていると聞くし大学も大変なのかなと思い複雑です」などと言います。

たしかに会見で学長は言いました。「人件費や光熱費が増大し、国立大は何とかやっている状況だ」と。しかし人件費や光熱費というのは大学運営の基本的な経費そのもの。国が支えるのが当たり前です。一方でこの20年、自民党政権は国立大学の運営費交付金を1631億円、13%も削減しています。それだけ削れば大学運営が大変になるのは当然です。

いてもたってもおられず文部科学省へ向かいました。交付金を減らし大学の基本的な経費を学生たちへの負担増で賄うという事態を恥ずかしいと思わないかと質すと、担当者は苦笑いしながら「大学教育の質向上のために授業料を引き上げるという選択肢はありうる」と答弁。またしても驚き。光熱費増大のどこが「質向上」なのか。大学運営の大前提ではないかとさすがに声を荒げずにはおられませんでした。

裏金政治を続ける自民党は先日、学費値上げの提言を発表。もう完全アウトですね。本当にこんな政権は一日も早く変えなければ。多くの学生たちに事実を知らせ、一緒に政治を変えよう!と呼びかけ、力を合わせて学費値上げを止めたいと思います。