エッセイ

2015年08月21日

心に誓う核兵器廃絶(8月20日付「しんぶん赤旗」水曜随想)

11217821_1466130847046066_1963229781246344028_n初めて国会議員として迎えた、原爆投下から70年の節目となる8月は、忘れられないものとなりました。

4~6日を広島で、8~9日を長崎ですごし、それぞれの平和記念式典と原水爆禁止世界大会への参加、原爆病院や原爆養護ホームへの慰問などを通じて、被爆者の方々のお話を聞かせていただきました。また、それぞれの原爆資料館を見学、小学生の息子に今年の誕生日にプレゼントした漫画『はだしのゲン』を読み返し、被爆の実相を学びました。

あのきのこ雲の下で一体何が起きていたのか。すさまじい熱線と爆風、そして大量の放射線が、一人ひとりのわが街を、わが家を、愛する家族と友人を、そして、わが人生を奪いました。

かろうじて生きのびた方たちの人生も地獄でした。背中一面大やけどで、1年9カ月の間、うつぶせのまま死のふちをさまよい、床ずれで胸もえぐりとられた方、家族が崩れた家に挟まれ動けないまま、目の前で火に焼かれ、見殺しにしてしまったと自身を責め続けて生きてこられた方、被爆の影響でご自身とわが子、わが孫までの健康被害を心配し、悔い続けながら生きてこられた方…。

同時に、そんなみなさんが、ご自身の体験を語ることを通じて、こんな惨劇がもう世界のどこにも起きてほしくない、戦争も核兵器もない世界をと願い、歩んでこられた、その強さややさしさにも、あらためてふれることができました。

ヒロシマで生まれ育った私の政治家としての最大の使命は、被爆者のみなさんが生きているうちに世界からすべての核兵器をなくすこと、すべての被爆者のみなさんが人間としての尊厳を取り戻すことであり、この地球的課題を人生をかけて追い求めていかねばとあらためて強く心に誓いました。

そのためにも、被爆者のみなさん一人ひとりに何が起きたのか、どういう人生だったのかを聞き取ること、それを世界中の人々に語り伝えていくことを大切に活動していきたいと決意しています。