エッセイ

2015年03月11日

被爆者の声を突き付けた初質問(民報2015年3月)

3月5日、衆院予算委員会で質問の機会をいただきました。私は地方議会の経験もなく、まさに〝人生初〟の質問。論戦相手は官房長官に、厚労大臣と外務大臣。緊張で汗はダラダラ、のどはカラカラで必死の30分でした。

選挙中から「平和を願う、ヒロシマの心を国会へ」と訴えてきましたので、初質問は、原爆症認定制度の見直し、黒い雨の指定地域拡大、核兵器廃絶についての日本政府の姿勢をただしました。

塩崎厚労大臣は、「被爆者が高齢化していることも踏まえ、できる限り多くの方に迅速に原爆症認定を行えるよう努める」と言いながら、多くの被爆者が申請を却下されている現状に目をふさぎ、国が敗訴した判決に対しては控訴するという許しがたい態度までとっています。「黒い雨」についても、まともに調査も審議もしていない自分たちの姿勢は棚に上げて、「科学的・合理的根拠が必要」の一点張りで、体験者の証言も、研究者の知見や司法判断、大規模な調査を実施した広島県と広島市の努力にも目もくれず切り捨てました。

私は、「国は被爆者が死に絶えるのを待っているのではないか」「黒い雨が川一本隔てて降ってないとされるのは納得いかない」「『ふたたび被爆者をつくるな』は被爆者の命をかけた訴え」など、何より被爆者の生の声そのものをつきつけることを大事にして、論戦をおこないました。傍聴者やネット動画視聴者から寄せられ多くの感想に感謝し、もっと答弁にかみあった反論をし、前向きな答弁を引き出せるよう力をつけねばと、次なるたたかいにそなえて、引き続く勉強の日々です。