活動日誌

元広島県議会議員楠忠之さんのこと

FZy5O0NUEAAG-1q FZy5OXvUYAAH90d楠忠之さん。偉大な先輩。ご本人のインタビューという形で楠さんの人生の歩みをつづる『オーラル・ヒストリー』。ずっと以前にいただいていたのを今回あらためて読み通した。憲法のこと、核兵器廃絶のこと、子どもたちの未来のことなど、私たちが胸に刻むべき原点がいくつも記されていた。海軍への入隊、敗戦からのシベリア抑留、原爆で廃墟となった故郷広島に戻ってきたときのショックなど、戦争の悲惨さや苦しみを痛いほど知る楠さんは、戦後、日本国憲法を読み衝撃を受け、日本語と英語の両方で全文をノートに書き記したそう。楠さんは中学校教員、日本共産党の県議会議員、広島県原水協や原爆遺跡保存運動の役員などつとめ、平和と暮らしを守り、地域の課題から子どもたちの未来まで要求の実現へ、生涯にわたってがんばってこられた。2年前、被爆75年の8月に楠さんが暮らす施設でお話を伺ったのが最後の直接の交流だった。あの優しい笑顔の奥には決して消えることのない燃え盛る闘志があったことが、このインタビューを読んでよくわかった。微力だが私も必ずや楠さんの遺志を受け継いで、自由と平和が花開く社会へとがんばりたい。どうぞ安らかにお眠りください。本当にありがとうございました。